日本損害保険協会

自賠責保険で被害者からの請求は?

自賠責保険では、加害者側から賠償が受けられないような場合に、加害者の契約している損害保険会社に、被害者が直接請求することもできます(これを「被害者請求」と言います)。この場合は、保険金とは言わず、損害賠償額の請求と言います。

被害者請求をすることができる人は、原則として被害者本人、死亡の場合は被害者の法定相続人となります。


自賠責保険の請求に時効は?

自賠責保険では、原則として加害者請求・被害者請求ともに2年で時効となります。

  • 加害者請求の場合
    被害者に賠償金を支払った時から2年
  • 被害者請求の場合
    原則として事故発生日から2年(ただし、死亡の場合は死亡日から、後遺障害の場合は後遺障害の症状固定日からそれぞれ2年)

自動車保険と自賠責保険の違いって

自動車保険は、法律で加入が義務づけられている自動車損害賠償責任保険(強制保険=自賠責保険)とお客様が任意で加入する一般の自動車保険(任意保険)があります。

自賠責保険は、自動車の所有者(原付バイクも含めて)は必ず加入しなければならない保険です。自賠責保険に加入していなければ、道路を走ることができません。また、自動車の登録、車検を受けることもできません。

平成14年の「道路交通法」改正によって、これに違反した場合、1年以下の懲役か50万円以下の罰金で点数は12点に引上げられました。特に車検の無いバイク等は、ステッカー等で満期切れの無いよう注意する必要があります。また、自賠責保険は、法律に基づく強制保険ですから、営利を目的とせず、利益がでれば次年度以降の保険料値下げのファンドとして使われます。

一方、任意保険は自賠責保険だけでは必要な補償額を賄えない場合や自賠責保険では補償されない損害に備えて、自動車を所有・使用する人が任意で加入するものです。

自賠責保険の主旨は交通事故による被害者の救済にありますので、人身事故のみに使えますが、補償額も死亡・後遺障害の場合、被害に遭われた方1人につき最高で3,000万円、傷害の場合は最高で120万円となります。補償の金額が低いのと示談交渉等はご自分でやる必要があり十分とは言えません。

その自賠責保険だけでは足りない部分を上乗せして補償額を上げたり、対物賠償、運転者の補償、車の補償など補償範囲を広げる為の保険です。

任意保険は、「対人賠償」と「対物賠償」の他にご自分を補償する「人身傷害保険」や「搭乗者傷害保険」、車両盗難や破損に備えた「車両保険」などが選択できます。

ご自分のニーズに合った保険にするためには、保険の内容を十分に確かめる事が大切です。

強制保険・任意保険の補償範囲  

種類 相手への補償 搭乗者への補償 被保険者の補償 壊した物への補償 自分の車の補償 事故に係る諸費用
自賠責  

保険

 

× × × ×
任意  

保険

 


任意保険の種類って?

自動車保険は多様なリスクに対応するため複数の保険を組み合わせた保険になっています。最近の任意保険には、いろいろな補償がでてきていますので、ご自身にあった保険に加入することが必要です。万一の時に補償されない保険では大変なことになってしまいます。どういった保険に加入したらよいか確認しておきましょう。

保険の種類 補償内容
自動車損害賠償責任保険(強制保険) 「自動車損害賠償保障法」に基づく強制保険 被保険自動車の運行によって他人を死傷させ、法律上の賠償責任を負った時
任意保険 対人賠償責任保険 被保険自動車で他人を死傷させ法律上の損害賠償責任を負った時(自賠責保険で支払われる金額を超える部分) 

治療費や治療に直接関係する費用(交通費・薬代・看護料など)。及び、発生した休業損害。精神的慰謝料。後遺障害が残った場合は、その程度に応じた慰謝料や逸失利益など。死亡の場合は、葬儀費用や本人・家族の慰謝料などがお支払いの対象になります。

対物賠償責任保険 被保険自動車で他人の財物に損害を与え法律上の損害賠償責任を負った時車両の修理代金、代車料、休車料(営業車の場合)、その他、店舗などの建物に損害を与えた場合は、修理代金だけではなくその営業損失もお支払いの対象になります。 

ご参考に、犬や馬などの生き物も対物賠償のお支払い対象になります。

人身傷害補償保険(特約) 被保険者が被保険自動車、他人の自動車に搭乗中や歩行中などに自動車事故で死傷したとき
搭乗者傷害保険 被保険自動車に搭乗中の運転者や同乗者が死傷したとき
無保険者傷害保険 無保険の車や賠償能力が十分でない車にぶつけられたりあて逃げされて被保険者が死亡、または後遺障害を被ったとき
自損事故保険 自損事故で保有者や運転者自身が死傷し、自賠責保険等からの支払が受けられない時
車両保険 被保険自動車の衝突・接触・墜落・転覆・火災・盗難・爆発などによる損害が生じた時

自動車保険の補償額っていくら必要?

参考に裁判の高額判決例を列記します。
現在は、対人賠償も対物賠償も「無制限」が販売されていますのでこれなら安心できます。

[人身事故] 2億9,736万円 男40歳・会社役員 

後遺傷害

(1995年東京地裁)
2億9,686万円 男20歳・専門学校生 

後遺傷害

(2000年東京地裁)
2億6,562万円 男19歳・浪人生 

後遺傷害

(1998年大阪地裁)
[物損事故] 2億6,135万円 積荷(呉服・毛皮・洋服)の破損 (1994年神戸地裁)
1億2,036万円 電車・線路・家屋の破損 (1980年福岡地裁)
1億1,347万円 電車 (1998年千葉地裁)